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『“Frank” and I 』3部第18章: 未亡人たち【英国スパンキング小説】

本章は本文中に、現在の倫理基準では流石に当サイトでも不適切と判断されるシーンがあるため、当該部分を削除してあります。

― すれ違い。
― ミス・マーティンの物語。
― 写真ブーム。
― フランシスと家庭教師が裸で互いに写真を撮り合う。
― ちょっとしたサッフォー風の戯れ。
― 未亡人たちの本音。
― 裸でワルツを。
― お仕置きの回想。
― 賭け。
― 12打耐久。
― 覗き魔と結末。

 冬が過ぎ、春も終わった。再び真夏が巡り、僕はシーズン中のロンドンで暮らしていた。

 フランシスが今の家に落ち着いてから、ちょうど1年が経っていた。僕との関係は誰にも知られていなかったし、彼女は若く、美しく、そしてそれなりの資産もあったため、男女を問わず、多くの友人や知人を得ていた。

 彼女は外出の機会も多く、時折ディナーパーティーを開くこともあった。また、毎週決まった「午後の社交日」も設けており、それはいつも盛況だった。というのも、 “マーカム夫人は感じがよくて面白い奥様” として評判を得ており、それは実際、彼女にふさわしい評価だった。

 彼女には、あらゆる階層や立場の男性から熱心な崇拝者がいた。中には金目当てで結婚を望む落ちぶれ気味の逆玉狙いの男たちもいたし、他には、美しい顔立ちと抜群のプロポーションに魅せられて彼女を妻にしたいと願う男たちもいた。僕には、いずれ彼女が再婚するだろうという確信があった。けれど、今のところ、特定の誰かに好意を示している様子はなかった。

 彼女と僕はいまでも良い友人関係を保っていた。僕が訪ねると、彼女はいつも嬉しそうに迎えてくれたし、自分に起きた出来事をすべて話してくれたし、私的なことについても相談してきた。

 それに、僕が望めば、彼女は体も許してくれた。だから僕は、他の男が彼女に手を出していないとわかっている以上、しばらくは静観して、「まわりで繰り広げられているゲーム」を黙って見守っていよう、そう思っていた。

 連れ子の男の子は寄宿学校に送られたが、女の子の方はマーティン先生の指導のもと、家に残っていた。

 【文章削除】

 夏が過ぎていった。

 フランシスはミス・マーティンとドラを伴い、イーストボーンへと避暑に出かけた。一方の僕は、釣りを目的にノルウェーへ旅に出た。だが、季節がやや遅かったせいで、釣果はあまり上がらなかった。

 それでも、初めて訪れるノルウェーの旅は存分に楽しめた。場所から場所へと馬車で移動するのも快適だったし、フィヨルドの壮麗な風景には心を奪われた。

 ただし、期待していた金髪碧眼の乙女たちには、少々がっかりさせられた。見た目は可愛らしい子も多かったが、どこか遊び心に欠けていたし、何人かと肉体関係まで辿り着いたものの、いずれも身体ばかり大きくて冷たく、絶頂の瞬間でさえ、私の下で丸太のようにただ寝転んでいるだけで、広く重たい尻をほとんど動かそうともしなかった。

 フランシスと僕は、ほぼ同じ頃にロンドンへ戻った。そして、ふたりの関係は以前とほとんど変わらず続いていった。彼女はいつも数多くの招待を受けていたが、週に一晩だけは予定を空けてくれて、僕が彼女とミス・マーティンと一緒に、静かに夕食をとれるようにしてくれていた。

 そうした晩はいつも、食卓ではにぎやかに笑い合っていた。食事が終わって応接間に移ると、フランシスは決まって僕の隣に腰かけ、ミス・マーティンがピアノを弾くあいだ、僕に近況を語ってくれた。最近どんなふうに過ごしていたのかを話してくれたり、いろいろなことについて僕に助言を求めたりもした。

 けれど、そうしたやりとりの裏で、彼女は何かを隠しているような気がしてならなかった。そして僕たちは、少しずつ心が離れていっているのではないか、そんな予感が、ふと胸をかすめた。なんといっても、僕はもう45歳に手が届こうとしていた。彼女には自分より若い崇拝者が何人もいて、その気になれば、誰とでも結婚できる状況だった。

 僕は何も言わなかった。いずれ時がくれば、彼女のほうからすべてを話してくれるだろうと思っていたからだ。そして、彼女が僕のことを恋人というより、後見人のように見なすようになってきているのも、僕には分かっていた。それでも、僕が彼女を抱くことには、まだそれなりに楽しみを見出しているようだった。

 彼女とミス・マーティンはすっかり親しくなっていた。しかし、フランシスは、自分の本当の過去を家庭教師に話してはいないようだった。そして、ミス・マーティンのほうもまた、自分の雇い主と僕のあいだに関係があることには気づいていなかった。

 ただ、ミス・マーティンのほうは、自分の身の上をフランシスに打ち明けていた。そしてある日、フランシスがその話を僕に語ってくれた。それはまったく平凡な話で、少しのロマンスも含まれていなかった。ここで、その内容を紹介しよう。

 彼女は実は既婚女性だった。「マーティン」というのは旧姓である。彼女はデヴォンシャーの貧しい家庭に生まれ、
20歳のときに結婚した。相手はプリマスにある大銀行の出納係で、安定した給料を得ていた男だった。

 その結婚生活は、悲惨な結果に終わった。夫は賭博や競馬にのめり込み、多額の金を失った。やがて酒に溺れるようになり、彼女に暴力を振るうようになった。ついには、銀行の金に手をつけてしまい、彼女に何ひとつ残すこともなく、逮捕を恐れて国外へ逃亡した。

 結婚からわずか3年、惨めな生活だけを残して姿を消したのだった。

 子どもがいなかったのは不幸中の幸いだが、両親はすでに亡くなっており、援助してくれるような裕福な親族もいなかった。しかし、彼女は教養があり、人柄に関する推薦状も得ることができたため、家庭教師として働くようになったのだった。夫が姿を消して以来、彼女は自力で生計を立ててきたのだった。

 彼女のもとに、夫からは一度も連絡がなかった。彼が生きているのか死んでいるのかさえ、分からなかった。フランシスによれば、ミス・マーティンは、自分の体を抱いたのは夫だけであり、彼が去って以来、誰かに抱きしめられることをずっと渇望していたのだという。


 最近、フランシスとミス・マーティンは写真に熱中し始めていた。フランシスが一式揃った機材を購入し、ミス・マーティンの助けを借りながら、すべて自分たちでやるつもりだった。それで、現像用に暗室を作り、二人とも器用で手先のきれいな女性だったので、あっという間にそこそこの腕前のアマチュア写真家になっていた。

 彼女たちは、お互いをさまざまな衣装で撮り合い、僕のことも、いろんなポーズで何度も撮影した。子どもたちや使用人もカメラに収め、古い建物や気に入った風景を撮るために郊外まで足をのばすこともあった。

 ある午後のこと。写真熱がまさに最高潮だった頃、僕はフランシスと気持ちのよい一戦のあと、居間で紅茶を飲んでいた。そのとき、ふいに彼女が尋ねた。

「ねえ、ミス・マーティンって、スタイルいいと思う?」

「彼女は良いスタイルをしているように見えるけれど、服やコルセットでごまかされていることもあるから、実際の体のラインまでは分からないよ」と僕は答えた。

 彼女はにっこり笑い、とても嬉しそうな表情を浮かべた。そして続けた。

「ねえ、もし私とミス・マーティンがふたりですっぽんぽんでいたら……スタイルを比べてみたいと思う?」

 僕は彼女が冗談を言っているのだと思って笑った。

「そんなことが本当にできるっていうなら、ぜひとも比べてみたいね」と、僕は言った。

「できるわよ」と、彼女は平然と言った。

「明日、あなたにふたりとも素っ裸の姿を見せてあげる。私たち、お互いに裸で写真を撮る予定なの。あなたは窓際の空間のカーテンの陰に隠れていればいいの。もちろん、彼女はあなたがそこにいるなんてこれっぽっちも気づかないから、リラックスして自然体でいるはずよ。だからあなたは、彼女の魅力をじっくり観察できるってわけ」

 その発想にはすっかり心をくすぐられ、僕は椅子にもたれて大笑いした。

 それからフランシスにキスをして言った。

「君ってほんとにすごい女だよ。よくそんなこと思いついたね。すごく面白そうだし、絶対に楽しめると思う」

「うん、きっと楽しめるんじゃないかしら? 明日、1時45分にここへ来て。ミス・マーティンは午前中に買い物に出かけて、2時まで戻らない予定なの。その時間までに、あなたはカーテンの陰に隠れておけばいいでしょ。彼女は、あなたが留守中に家に来ている、全く気づかないはず」

 彼女は微笑みながら言った。

「必ず来るよ、しっかり拝見させてもらおうじゃないか。でも君ほどのスタイルはないと思うな」

 僕はそういうとフランシスを抱き上げ、膝の上に乗せた。そのままの体勢で彼女と交わった。

 一息ついた後、フランシスはペチコートを整え、急いで着替えに走っていった。その晩はディナーパーティーに出かける予定だったのだ。

 慎み深い女性の、ありのままの姿を見る機会なんて、男性にとってはそうあるものじゃない。結婚している男性でさえ、自分の妻の裸を目にしたことがある人は、実はあまり多くないんじゃないかと僕は思っている。

 ミス・マーティンは、まさにその慎み深い女性だった。夫以外の男性に裸を見られたことなど一度もなく、いや、もしかすると、夫ですら彼女のすべてを見たことがなかったのかもしれない。そして彼女は、自分が誰かに見られているなんてまったく思いもせずに、無防備でいるわけだ。その状況を思うだけで、なんとも言えず魅力的だった。

 夕食のあと、僕は数ゲームのビリヤードを楽しみ、それから部屋へ戻って、本を読み、葉巻を吸って、寝る時間までゆったりと過ごしたのだった。

 翌日、約束どおり午後1時45分きっかりに、僕はフランシスの家に到着した。居間に入ると、そこにはカメラと撮影用の道具一式がきちんと用意されていて、フランシスが待っていた。僕たちは軽くキスを交わし、顔を見合わせて思わず吹き出した。しばらく雑談をしていると、家の玄関でノックの音がした。

「来たわね」と、フランシスが言った。彼女の瞳は楽しげにきらきらと輝いていた。「さあ、カーテンの後ろに隠れてね。面白いものを見せてあげるから」

 僕は指示された場所に身を潜めると、彼女は部屋を出て行った。壁の空間には肘掛け椅子があったので、僕はそこに腰かけ、持ってきた新聞を読みながら時間をつぶしていた。

 およそ20分ほどして、部屋のドアが開き、2人の女性が笑いながら入ってきた。彼女たちは冗談を言い合いながら、さっそく撮影用の乾板の準備を始めた。

 2人が部屋の中を軽やかに動き回り、最後の準備をしているのが見えた。身につけているのはシュミーズと軽い羽織だけで、素足にはビロードのスリッパを履いていた。長い髪は肩から腰までふわりと垂れていて、解き放たれたままだった。

 全ての準備が整うと、フランシスはカメラに写真乾板を差し込み、笑いながら言った。

「じゃあ、まずはお互いに全身写真を撮り合いましょう。前からと背中から、両方ね。私が先に撮るから、あなたは脱いで、ポーズを決めてちょうだい」

 ミス・マーティンは楽しげに笑いながら、脚を振ってスリッパを脱ぎ、ガウンを置くと、シュミーズもすっと脱いだ。そして、何も身に着けていない状態で、カメラの前に立ち、優雅な姿勢をとった。

 彼女はフランシスより2歳年上で、身長も数センチほど高く、体格も全体的にしっかりしていた。彼女はいわゆる「豊満な女性」だった。肌はなめらかで、繊細なクリーム色をしており、明るい日差しの中で、まるで磨かれた象牙のように輝いていた。彼女の胸はふっくらと深く、大きくて丸く、張りのある乳房だった。そして、その先には真っ赤に勃起した大きな乳首があり、その乳首は濃いオリーブ色の肌の輪に囲まれていた。

 腰まわりは非常に豊かで、お腹は幅があり、なめらかで一切の皺がなかった。長く柔らかい豊かな茶色の毛が、太ももの間から腹の下部分まで覆っており、それによって彼女の秘部は完全に隠されていた。

 僕は今まで、イギリス人女性であれほど豊かな体毛を持つ人を見たことがなかった。正面からの撮影はすぐに終わり、フランシスが新しい乾板をカメラにセットすると、ミス・マーティンはくるりと背を向け、その後ろ姿をレンズ、そして僕の熱い視線に向けてみせた。

 僕は裸の女性を見るのが好きなんだ。

 彼女の肩はしっかりと広く、なだらかに傾いていて、背中には美しい曲線があり、腰のあたりもとても整っていた。彼女の尻のラインは見とれるほど美しかった。そのふくらみを目で追いながら、僕は内心つぶやいた。

「叩くのにうってつけじゃないか……」

 その部分はふっくらと大きく、丸みを帯びた左右のふくらみがぴたりと寄り添って滑らかにつながっていた。
太ももは豊かで均整が取れており、脚のラインも美しく、足首はきゅっと引き締まり、足元も愛らしかった。

 ミス・マーティンの「臀部の光景」が無事に撮影されると、彼女は裸の体にローブを羽織り、カメラの背後に回った。それからフランシスが衣服を脱ぎ、ミス・マーティンによって前後から撮影された。

 フランシスが「面白いものを見せてあげる」と言っていたので、次に何をするのか、僕は興味津々だった。というのも、写真撮影は単なる前置きにすぎず、本番の催しはこれからだ……そんな予感がしていたからだ。

 ちょっとした遊びが、すぐに始まった。

 フランシスは巻き尺を手に取り、ミス・マーティンのところへ行って、笑いながらこう言った。

「ガウンを脱いで。それから、全身のサイズを測り合いましょう。あなたが私より、どれだけ背が高くて、どこが大きいか、ちゃんと確かめたいの」

 ミス・マーティンはその提案をとても面白がった様子で、すぐにガウンを脱いだ。そしてふたりは背中合わせに立ち、それぞれの身長を測った。フランシスは165センチ、ミス・マーティンは168センチだった。

 それからふたりは笑い合いながら、互いの体をくるりと向かせて、腕や太もも、脚を測りはじめ、さらにバスト、ウエスト、ヒップと、あらゆる部分のサイズを確かめていった。その様子を見ながら、僕はふたりの女性の魅力をしっかりと見比べることができた。

 ミス・マーティンのクリーム色がかった肌もきれいではあったが、僕はやはり、フランシスの百合のように白い肌のほうが好みに合っていた。僕はフランシスの柔らかく金色がかった巻き毛の控えめなあそこの様子の方が、ミス・マーティンのやや濃くてまっすぐな毛に覆われた印象より好ましかった。ミス・マーティンは胸も大きく、お尻も大きく、手足も綺麗だったが、フランシスほどではなかった。また、ミス・マーティンはたしかに優雅な女性ではあったが、動きのひとつひとつにおいては、フランシスほど洗練されてはいなかった。

 要するに、どちらもそれぞれ異なるタイプの成熟した女性美の見事な見本だったが、やはりフランシスの右に出る者はいなかった。

 ひと通りの採寸が終わると、2人は向かい合って立ち、互いの体をじっくりと見比べはじめた。そのとき、フランシスの肌の白さにミス・マーティンが目を引かれたようだった。彼女はそっとフランシスの胸に手を置き、こう言った。

「なんてきれいな白い肌なのかしら。私の肌もこんなだったらいいのに」

 フランシスは笑った。自分の肌がまるでアラバスターのように白いことを、彼女はとても誇りに思っていた。けれど彼女は、(お世辞っぽかったが)こう言った。

「そんなことないわ、あなたの肌の色の方がきれいだと思う」

 そして左腕をミス・マーティンの腰に回し、揉みしだき、同時に右手で乳房を触り、大きな赤い乳首をつまんで言った

「私、あなたのおっぱい、すごく好き」

 彼女はほほえみ、小さく身をすくめた。その目はふと輝きを帯びたが、何も言わなかった。

 フランシスは、手をミス・マーティンの下腹部に入れると、そこの毛にそっと触れ、長い髪の房を指にくるくると巻きつけながら、遊ぶように撫でていた。

「素敵な長い毛ね。こんなの見たことない」

 そして、人差し指でそのスポットをくすぐり始めた。強い震えが彼女の頭から足まで伝わった。呼吸が荒くなり、大きな乳房が上下した。そして、彼女の顔は紅潮し、目が輝き出した。そして、突然フランシスの肩に腕を回すと、彼女の唇にキスをしながら、熱のこもったささやき声で叫んだ。

「ああ…マーカムさん、なんだかすごくドキドキしちゃう…! ああ、あなたが男の人だったら、どんなによかったか…!」

 フランシスは彼女を抱きしめ、ふたりの女性はしっかりと互いに身を寄せ合った。それぞれが両手で、相手のお尻をしっかりと抱きかかえていた。ふたりの胸はぴったりと重なり合い、お腹同士もやさしく触れ合っていた。そして、互いの陰毛を絡ませながら、唇にキスをした。

 気の毒なミス・マーティンは、明らかに男性を求める欲望でいっぱいだった。けれど、フランシスはまったく落ち着いた様子で、ただ彼女と戯れていただけだった。それは半分はいたずら心から、そしてもう半分は僕を楽しませるためだった。

 数秒後、フランシスは相手をそっとソファへ押しやり、仰向けに横たえさせた。そしてフランシスは「男性役」を演じるようにふるまいながら、ミス・マーティンの脚をやさしく開くように動かし、その間の唇を開かせた。彼女はそっと覗き込み、くすっと笑ってこう言った。

「まあ、ほとんど閉じちゃっているじゃないの」

 次に、彼女は相手の上に身を乗せ、両手をまわしてしっかりとその尻を抱きかかえた。そして、2人は男女が交わっている様子を再現したのだった。フランシスは尻を上下に動かし、そのたびに股間を女らしく尻を動かしているミス・マーティンに押し当てた。

 ミス・マーティンはイってしまっているように見えた。彼女の目に奇妙な表情が浮かび、わずかに震えが走ったからだ。彼女は明らかに、トリバディズムやその手のものにはまったく無知だった。フランシスがその気になれば、彼女に女性同士のテクニックの手ほどきをすることもできただろう。だが、彼女はそうはしなかった。

 しばらくして、ミス・マーティンは上体を起こした。彼女は胸を高鳴らせている一方、フランシスは相変わらず落ち着き払っていた。彼女は顔を赤らめて叫んだ。

「まあ、なんてこと! 私たち、いったい何をしてたのかしら。ちょっといけないことだったかもしれないわね。楽しかったけれど、なんだか物足りなくて、もどかしい感じ。ああ、今この瞬間、たくましい男性の腕に抱かれたい気分だわ!」

 僕は思わず姿を現して「ここに男がいますよ」と言いたい気持ちになった。

 少し間を置いて、彼女は続けた。

「ねえ、マーカムさん。夜になると、ご主人がいないのを寂しく感じたりしないの?」

 「そうでもないわ」

 フランシスは控えめに答えたが、カーテンのほうに目をやり、いたずらっぽく微笑んだ。彼女には、もうすぐ「夫代理」の誰かが現れるといことを知っているのだ。

「それは意外ね。あなたは情熱的なタイプに見えるけれど」と、ミス・マーティンが言った。

 フランシスは笑いながら答えた。

「あなたも、同じような気質をお持ちだと思うけれど」
「ええ、そうなの。困っちゃうわね。自分を抑えるのが難しい時もあるし」
「未亡人仲間として分かるわ」

 フランシスがため息まじりに言った。まるで、「身を持して耐える」ことの苦労を、心から嘆いているかのように。ミス・マーティンは続けた。

 「もし私が正式に未亡人だったら、もう一度結婚したいと思う。でも、夫の死の知らせは一度も届いていないし、彼自身、『いつか戻ってくる』なんて言っていたの。……でも、もし本当に戻ってきたとしても、私はもう一緒には暮らさない。彼はひどい人で、散々嫌な思いをさせられたもの。でも…」

 少し間を置いて、ミス・マーティンは恥ずかしそうに付け加えた。

「彼は力強くて、とても情熱的に私を抱いてくれたの。一晩で5、6回もやったこともあったし。よく子どもができなかったものだと、自分でも不思議なくらいよ」

「あらら、私の夫はまるで正反対の人だったの。全然立たないのよ」

 フランシスは悲しげな声で言った。まったく、彼女は演技が上手い。

「それはさぞかし、もどかしかったでしょうね」と、ミス・マーティンが言った。そして続けてこう尋ねた。「どうして、もう一度ご結婚なさらないの?」

「いつか、そのうちするかもしれないわね」

 フランシスは笑いながら答えた。そして立ち上がりながらこう言った。

「なんだか踊りたい気分。ワルツを踊りましょう。今回はあなたがジェントルマン役よ。だから、しっかり私を抱きしめて」

 ふたりとも踊りは得意で、スタイルが良い全裸の女性たちが優雅に部屋の中をワルツでくるくると回る様子は、まさに目を奪われるような光景だった。彼女たちの美しい乳房がうねり、広い腰が官能的に揺れ、脚が動いていた。

 やがて2人は、顔を赤らめ、息を弾ませながら腰を下ろした。僕はてっきり、これで一連の「お遊び」は終わったものと思った。だが、フランシスはまだそのちょっとしたゲームを終えるつもりはなかったようだった。息を整えたフランシスは、ミス・マーティンのお尻に手を添え、ゆっくり撫でながら感心したような口調で話しかけた。

「なんて立派なお尻。ふっくらしてて引き締まってて。自分もけっこう大きいと思ってたけど、あなたの方がずっと上ね」

 ミス・マーティンはにっこり笑って、どこか嬉しそうな顔をした。

「うん、私のお尻、大きいの」と、どこか得意げに言った。「夫もすごく気に入ってたの」

「ふふ、そりゃあ私が感心しちゃうのも納得ね」とフランシスは言った。「男の人って、大きなお尻の女の人が好きなんだと思うの。でも……お尻の話をしてたら、なんだかお仕置きのことを思い出しちゃった。あなた、家庭教師を長くやってたなら、たくさんの子のお尻をムチで叩いたんじゃない?」

「ええ、たくさんね。17歳くらいの女の子までバーチでお仕置きしたことがあるわ」

 フランシスはくすくす笑い、それからとてもいかにもとぼけたな口調でこう尋ねた。

「あなた自身は、子どもの頃に叩かれたことある?」
「ええ、何度もあるわ」
「ほんとに? やっぱり、寄宿学校で?」

 とフランシスは、いかにもびっくりしたように言った。

「寄宿学校には行ったことないの。お仕置きは、ぜんぶ家で受けたのよ。話してあげるね。私が10歳のときに母が亡くなって、それからは父が一人で私を育てて、教育してくれたの。厳しくて冷たい人だったわ。勉強で失敗したり、悪いことをしたりすると、椅子の上にうつ伏せにされて、お尻を剥き出しにされて、バーチで厳しく叩かれたの。17になるまで、ずっと父のしつけのもとで暮らしてた。ときには、血がにじむほどお仕置きされることもあったの。でも、私は我慢強い子だったから、普通のお仕置きくらいならけっこう平気だった。もちろん泣いたり、体をよじったりはしてたけど、血がにじむほど強く叩かれない限り、叫んだりはしなかったわ。父が使ってたのは本物の、大人用のバーチでね。あなたが子どもを躾けるときに使ってる、あのおもちゃみたいなのとは全然違うのよ」

「ふふ、それがおもちゃ鞭だとしても、あれでピシッと1ダース発も叩かれたら、声出さずに耐えられるかしら?」

 フランシスはにこやかに言った。

「絶対平気よ」と、マーティン先生はくすっと笑って答えた。

「じゃあ賭けましょ。あなたが一言も声を出さずに1ダース受けきれたら、1ダースのペアの手袋をあげる。ダメだったら……こっちは1組だけもらえればいいわ」

 フランシスは笑いながら言った。

 「乗った。ちょうど手袋が欲しかったし、きっと勝てるもの。さあ、そのおもちゃを持ってきて」

 ミス・マーティンも笑いながら言った。

 フランシスはキャビネットのほうへバーチを取りに行き、カーテンのすぐそばを通りがけに、ちらりとそちらを振り向いて、いたずらっぽく微笑んだ。このずる賢い女は、僕が女性がお尻を叩かれるのを見るのが好きなのをよく知っていて、まんまとミス・マーティンを丸め込んで、自分から叩かれるよう仕向けてしまったのだった。

 ムチを空中でひゅんと振りながら、フランシスは言った。

「さあ、マーティンさん、うつ伏せになって。叩いてる間、どれだけ体をくねらせても、足をばたばたさせてもいいわよ。でも……一声でも出したら、その時点であなたの負けよ」

 ミス・マーティンはソファの上にうつ伏せになり、体をまっすぐに伸ばしながら、笑い混じりに言った。

「はいはい、マーカムさん、始めていいわよ。素直に従うわ。ただし、ちゃんとフェアに叩いてね。同じところばっかり狙うのはナシよ。それから、太ももはダメ」

 ソファの端がちょうどカーテンのほうを向いていたおかげで、僕の目にはマーティン先生のふっくらとした裸体が、うつ伏せの姿勢で見事に全身映っていた。丸く盛り上がった大きなお尻のふたつの丘が、くっきりと際立っていて――そのクリームのように滑らかな肌が、濃いオリーブグリーンのビロード生地の上で一層引き立って見えた。

 フランシスはソファの左側に立ち位置を取った。そのおかげで、彼女の裸の体が横からはっきりと見えた。そして、それはとても魅力的だった。白くなめらかな肌はつややかに輝き、まるく愛らしい胸はピンク色の乳首を小さく震わせながら、早い呼吸に合わせて上下していた。熟した果実のような赤い唇には微笑が浮かび、頬はうっすらと紅潮し、青い瞳はこれからムチを手にする興奮にきらきらと輝いていた。

 そう、彼女は鞭でお仕置きするのが好きだった。

 フランシスはバーチを振るい始めた。それが「おもちゃ」だとしても、そのお仕置きは決して遊び半分ではなかった。毎回、鞭を高く振り上げ、ふっくらした白い腕をしなやかに動かしながら、一打ごとにゆっくりと、美しい弧を描いて振り下ろす。そのたびに彼女の胸が揺れ、お尻の筋肉がびくんと震えた。

 リボンのついた小さなムチが空を切るたび、ヒュッという音を立て、そしてミス・マーティンの引き締まった大きなお尻に振り下ろされると、ピシッと鋭い音が響いた。クリームのようになめらかな肌はたちまち赤みを帯び、ふっくらと広がったお尻のあちこちに細いミミズ腫れが浮かび上がっていった。

 最初の一打を受けた時点で、彼女はビクッと鋭く身をすくめた。どうやら、思っていた以上に痛かったらしい。
それから全身を固くし、指をぎゅっと握りしめ、顔をソファのクッションにうずめて、ぴたりと動かなくなった。
けれど、ムチがピリッと刺すたびに、本人の意思とは関係なく、彼女の肌は小さく震えていた。

 彼女は驚くほどの我慢強さを見せた。どれだけ厳しいお仕置きであっても、ため息ひとつ、うめき声ひとつ漏らさなかった。そして12打がすべて終わったときには、彼女のお尻は真っ赤になり、くっきりとミミズ腫れが浮かんでいた。
それでも、彼女は手袋1ダースを手に入れたのだ。その代償はあまりにも大きく思えたけれど。

 フランシスはムチをぽんと投げ捨て、マーティン先生はソファから身を起こした。そして、大きく息を吐きながら、両手でお尻を押さえるように立ち上がった。顔は赤くなり、唇はかすかに震えていて、目には涙がにじんでいた。かすかに微笑みながら、マーティン先生は少し震えた声で言った。

「勝負は私の勝ちね。でも、正直に言うと……あの「おもちゃ」、思ってた以上に痛かった。まさか、あんなに痛みがあるなんて、思いもしなかったわ」

「声を出さずに12発も耐えるの、本当にギリギリだったわ」

 そう言いながら彼女は首をひねり、肩越しに自分の背後を見て続けた。

「お尻、真っ赤になってるし、まだすごくヒリヒリしてるの」

 フランシスは同情を込めた声で言った。

「あら、かわいそうに。私もまさか最後まで耐えられるなんて思わなかった。2、3発叩いたら、もうやめてって言うだろうなって、正直思ってたの。でも、あなた根性あるのね。私だったら1発目で叫んじゃうと思う」

 ミス・マーティン先生をおだてようとしているようだった。フランシスは続けて言った。

 「自分の部屋に戻って、お尻を冷たい水で冷やしたほうがいいわね。私はカメラを片付けて、乾板の処理をしておくから」

 かわいそうなマーティン先生は、苦笑いを浮かべながらお尻をさすり、こう言った。

「これじゃ、しばらくまともに座れそうにないわね…… 昔もそうだったけど、お仕置きのあとはヒリヒリを抑えるためにワセリンを塗ってたの。ちょっと塗ってこようかしら」

 それから彼女はシュミーズと上着を身につけ、スリッパに足を滑り込ませて部屋を出ていった。

 フランシスは、まだ何も身につけていないままソファに身を投げ出し、大声で笑い出した。そして僕は、興奮で胸が高鳴るまま、隠れていた空間から姿を現した。これまでの光景全体、ふたりの女性が服を脱いだ瞬間から、彼女が部屋を出ていくまで、まさに扇情的だった。

 ずっと勃起していた僕は、高まっていた興奮を抑えきれず、ついに裸のままソファに身を投げ出して笑っているフランシスのもとへと身を寄せた。その柔らかくもしなやかな身体を腕に抱きしめた瞬間、僕の中に蓄積されていた衝動が一気に解き放たれ、我ながら驚くほど激しく彼女を抱いた。フランシスの目も、どこか驚きと歓びが入り混じったように見えた。

 彼女は簡単に衣服を身につけたあと、ソファの僕の隣に腰を下ろした。そして、僕の熱のこもったセックスを軽く褒めたあと、にこやかにこう言った。

「楽しんでもらえたかしら? なかなかのバラエティ・ショーだったと思わない?」

「最高だったよ」と僕は答え、彼女にしっかりとキスをした。「こんなに楽しんだのは、人生で初めてかもしれない。本当に君は策士だな。ミス・マーティンをあそこまで乗らせたのは、まさに芸術だったよ」

 フランシスは楽しげに笑った。

「もう、あの人ったら純真そのもの。今日の午後だけで、それまでの人生全部より多くのことを学んだと思うわ」

 それから少し目を細めて続けた。

「ねえ、彼女の体つき、正直どう思った?」

「よく整った体の人だけど、君ほどじゃないよ」と僕は答えた。それは心からの本音だった。

 フランシスはとても嬉しそうにして、僕にキスをした。それからふと、こんなことを言った。

「でもね、あの人のお尻、私よりずっと大きいのよ。ほんと、ちょっと感心しちゃうくらい。さっきみたいに、時々また叩いてみたいわね」

「たしかに、君ならやりかねないね」と僕は笑いながら言った。

「でもね、あの人がまた叩かせてくれることは、もうないと思うよ。君、しっかり打ち込んでたし、今ごろきっと、かなり痛がってるはずさ」

「うん、けっこうビシビシやっちゃったからね」とフランシスは笑みを浮かべて言った。「たぶんもう、あの大きなお尻にムチを当てるチャンスは二度とないかも……ちょっと残念だけど」

 それからふっと表情を引き締めて、続けた。

「さあ、そろそろあなたは出ていったほうがいいわ。彼女に、あなたがこの家にいたって知られたくないの。7時になったらまた戻ってきて、一緒に夕食をとりましょ。でも、今日見たことは、絶対に一言も漏らさないでね」

 僕はフランシスの夕食の誘いを快く受け入れた。そして彼女にキスをひとつしてから、ミス・マーティンがまだ自分の部屋でワセリンを塗っている間に、静かに家を抜け出した。

 午後4時ごろ、僕はリージェント・ストリートをぶらぶら歩き、バリントン・アーケードでも軽くナンパをして遊んだ。それから僕は自分の部屋に戻って、夕食用の服に着替えた。

 午後7時ちょうど、再びフランシスの居間を訪れ、彼女たちが現れるのを待っていた。5分ほどして、ふたりが腕を組んで部屋に入ってきた。どちらも可愛らしい装いで、フランシスは見違えるほど美しく、ミス・マーティンもすっかり愛らしく見えた。

 ミス・マーティンはいつもの親しげな様子で僕と握手を交わした。顔には何の動揺も見えず、瞳は明るく、態度もまるで午後に特別な出来事など何もなかったかのように落ち着いていた。あのお尻叩きは、少なくとも彼女の気分には何の影響も与えていないようだった。もっとも、お尻はまだヒリヒリしているに違いないが。

 僕たちはとても美味しい夕食をともにし、食後は居間でそのまま、世間のいろいろな話題について語り合いながら、心地よいひとときを過ごした。ミス・マーティンは話し上手で、しかも理知的だった。僕が彼女と会話を交わしている間、何度もフランシスが、いたずらっぽい光をたたえた目で僕をちらちら見てくるのに気づき、笑いをこらえるのが大変だった。

 ほんの数時間前、彼女がすっぽんぽんでお尻を叩かれているのを僕が見ていた、そんなことを知ったら、この慎み深げな女性はどれほど仰天するだろうか。

 その夜、僕が自室に戻ったのは真夜中だった。この「ちょっとした出来事」のあと、僕はさらに3週間ほどロンドンに滞在し、やがて狩猟シーズンが始まったのを機に、オークハーストへと向かった。そして年末まで、そこで過ごすことになったのだった。

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