スパンキングパドルにはなぜ穴が空いているのか?

パドルに穴の空いている理由

アメリカでおなじみのスパンキング用パドルは、羽子板のように、板とグリップが一体化した形状をしています。そしてこのパドル、板面に複数の穴が空いている物がいくつも見受けられます。この穴、いったい何でしょう。

七峰

スパンキングパドルと言えば、穴!

穴がなくてデザインが凝っているやつも素敵ですが、やはり穴があってこそのスパンキングパドルですよね

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スペンサーパドルというパドル

さて、この穴がいつ、どこで出現したかについては明確な回答はありません。この手の穴あきパドルを特に指すときは

「スペンサーパドル (Spencer Paddle)」

と呼ぶことがあります。スペンサーという人が生み出したパドルだから、というのが通説ですが、本当かどうかはわかりません。穴あきパドルのことをスペンサーパドルと呼ぶとは限りませんが、スペンサーパドルと言われたら、「あ、穴あきパドルのことだな」というくらいの認識で大丈夫かと。

とはいえ、結構特殊な思い付きかと思うので、やはり自然発生的にこうなっていったというより、穴を空けたら便利じゃないか? という考えを明確に思って実行した人はいるのでしょう。

そもそも、開けなくても道具の目的は十分果たせます。作る上では開けるのはむしろ面倒。しかし、開けたほうがよい。

七峰

その理由はこの次で

パドルの空気抵抗を減らす努力

さて、このパドルの穴、なぜ開いているかという理屈に関しては、説明は一つです。それは叩く人間が扱いやすいように

「空気抵抗を減らすため」

です。もちろん、振り下ろす際に必要な力はパドルの表面積によって変わります。ケインのように細いものに比べて、空気を押しのけて振り切る必要があるのは、感覚的に理解できるかと思います。

吉川

ちょっと理科のお勉強をしましょうか。あくまで冗談半分で聞いてね

あなたがパドルをスウィング!する時、そこには2種類の抵抗力が働いているのです。それが、

  • 摩擦抵抗
  • 圧力抵抗

なるものです。

摩擦抵抗ってのは、つまり物と空気がこすれ合うことで発生するわけです。宇宙空間でない限り、摩擦からは逃れられないのです。さて、あなたは

「パドルは板状で表面積がでっかいから、きっと最初の摩擦抵抗っていうのが効いてるんじゃない?」

と思うかもしれません。

吉川

もしくは、この段階で既に読むのを止めてるかもしれません

摩擦抵抗ってのは、つまり物と空気がこすれ合うことで発生するわけなんですが、パドルは移動する向きに対してほぼほぼ平面だからあまりこすれ合わないのです。前に進むことで、空気とこすれ合わさって摩擦抵抗が主に発生しているのは、上下の短い辺(厚さ)の部分です。

空気は、どちらかというと、ぶつかって分けられるのです。実はパドルの宿敵は摩擦ではなく、圧力抵抗の方なのです。

お尻に向かってパドルを振り下げた時に、前面の空気は圧縮され空気の圧力が高くなります。一方でパドルの通り過ぎた直後の背面の空間は、前から流れて来る空気から、綿菓子みたいにぶちっと引きちぎられて乱れ、空気の圧力が低くなってしまいまうわけです。

そして、パドルは圧力が低い後ろ側に引っ張られてしまうわけです。

神山

マリオカートをやったりすると、他のカートのお尻に張り付くと、加速できるよね? それは車が通りすぎたすぐ後ろは圧力が低いからだね

吉川

後ろにいるカートは前に引っ張られるけど、前を走ってるカート自体は、逆にすぐ真後ろの圧力が低い空間に向かって引っ張られているのです

パドルスウィングも同じことが起きているよ

しかし、穴が空いてあると空気の流れが変わるのです!

空気は穴を素通りするため、空気の乱れが減少し、パドルは後ろに引っ張られることもなくスムーズにお尻に体当たりすることができるのです。

神山

そうすると、あれですな

ビビアン王女お仕置き用の巨大パドルは、空気全面で遮って流れを乱しまくる、超非科学的な道具ですな

吉川

まあ、でかい&重いはまた別の力学が働くから、それはそれで意味があるでしょう

神山

なんとも脳筋的な科学

ニ〇リや〇印で疑似体験できるパドルの穴の効果

というわけで、一般的にはパドルの穴は空気抵抗を減らすためにあるとされています。空気抵抗が少ないともちろん、

  • スパンカーの振り下ろす労力が軽減される
  • 速度が増すため、スパンキーが受けるダメージが増える

という効果が得られます。穴があることで重量が減りますが、それによって減る威力は些細な物でしょう。

一方で、穴があると音が派手になるという説もあります。うーん、これに関しては正直わからないです。確かに穴がある方がそれっぽく音が鳴るのかなとも思いますが……

というわけで、スパンキングパドルは穴が開いているやつがベスト!

かどうかはわかりません。結局キー側にとっちゃカーの叩く強さが全てなので、穴は二の次であると思います。いや、分かる人にはわかるかもしれません。「こ、この穴が肌に食い込むのがいいんだあ」とか。

七峰

ただでさえマニアックな業界なのに、それ以上にマニアックな……

一方で、叩く側にとっては、恐らく同じ素材、大きさ、重さのパドルであれば、穴がある方が圧倒的に楽です。「え? 穴があるだけでこんなに違うの??」って驚くレベルで楽です。不思議ですね。科学の力です。

吉川

もし、いまいち何を言っているのかよくわからない、という人がいたら、いいこと思いついたのでちょっと試してみてほしいです。

家具とか雑貨屋の調理器具売り場に、へらや大型スプーンが売っていると思います。同じようなサイズで穴が開いているやつと空いてないやつを見つけましょう

こんなの
吉川

それをこっそり振って比べてみるのだ。穴が開いているヤツの方が明らかに空気に邪魔されず、スムーズに気持ちよく振れると思うよ

もしよかったら試してみてね

穴あきパドルは米国の多くの学校で禁止されてるよ

現在でもアメリカでお尻叩きの体罰が合法の州はありますし、学校側でも体罰のガイドラインを用意しています。そして規定されている道具は基本パドルとなります。場合によってはサイズや素材が規定されていたり、学校の委員会が用意しているもの、としているところもありました。

そして、体罰の実施規定で「穴あききパドルの禁止」が明記されていることも多いです。

これはつまり、穴があいているパドルは残酷だから、穴のないパドルで体罰を実施すべきだ! というわけでしょうか?

実際は、このあたりの記載は「ひび割れのない」や「ささくれ立っていない」などの表現と併記されることも多いことから、生徒の意図しない怪我に対する防止策なのではないかと想像されます。

まあ、別に生尻を叩くわけじゃないはずですが……

……いや、ワンチャン?

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