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【スパンキングアート鑑賞】『アニマル・ロコモーション』エドワード・マイブリッジ を楽しむ!
今回は19世紀の写真作品集『アニマル・ロコモーション』のスパンキングモーションについて、見ていきましょう。そして、今回からおまけマンガがセットです。
今回の作品は、世界初のスパンキング連続ポーズ写真、『アニマル・ロコモーション』Plate.527を見ていきますよ!
恐らく母と子供と思われる2人の人間。なぜか全裸。立膝オンザニーでのスパンキング。不思議な作品ですね。いやあ、世の中には物好きな人もいるものですね。
……ん?
マイブリッジと走る馬
作者のエドワード・マイブリッジはイギリス生まれ、20代でドリームを求めてアメリカに移住しました。そしてニューヨークで写真の魅力に取りつかれたマイブリッジは、写真家としての道を歩み始めます。
さて、そんなマイブリッジの元に現れたのが、のちにアメリカの超有名大学の創立者となる、リーランド・スタンフォード氏。スタンフォード大学って、なんか聞いたことはあるのではないかと思います。
スタンフォード氏は競走馬がギャロップ中に4本全ての脚が地面から離れる瞬間がある、という立場で賭けをしていました。動画がない時代では、最高速度で駆け抜ける馬の脚がどう動いているのかを、肉眼で判断することができなかったのです。
競馬じゃなくて、競走馬で賭けをするんですか。金持ちの道楽ですね
スタンフォードは写真家マイブリッジに、賭けの勝負に決着をつけるために、ギャロップ中の写真を撮影するように仕事を依頼しました。当時の写真機はまだまだ感度が悪く、何秒もシャッターを開けていないと撮影できないものでした。が、スタンフォードの莫大な支援の元、写真機の改良を重ね、マイブリッジは走る馬の連続写真を撮影することに成功します。
そして、この連続写真というものが世間から大絶賛を受けるわけです。
そりゃあ、動画なんてない時代にこんな写真みたら超面白いでしょう。
マイブリッジさんは当然の如く、この連続写真に引き込まれます。そして、約2万枚、781組の様々な動きの連続写真を収めた写真集を発売します。それが、『アニマル・ロコモーション』(1878)なのです。
お尻叩きのお仕置きが日常だった世界からこんにちは
さて、この『アニマル・ロコモーション』ですが、動く動物の連続写真の他に、人間の動作の写真も含まれます。男女のモデルが基本すっぽんぽんで、様々な動きを行い、それが写真に収められているわけです。
ああ、なんかヌードポーズ集の草分けみたいな雰囲気ですね
巻立てとしては、こんな感じ。
- 第一巻:男性(ヌード)
- 第二巻:男性(ヌード)
- 第三巻:女性(ヌード)
- 第四巻:女性(ヌード)
- 第五巻:男性(腰布)
- 第六巻:女性(セミヌード、薄い布)
- 第七巻:男性と女性(着布)その他のテーマ
- 第八巻:アブノーマルな動き、男性と女性(ヌードとセミヌード)
- 第九巻:馬
- 第十巻:飼育動物
- 第十一巻:野生の動物と鳥類
781組となると、本当に大ボリュームですね。というか、大体人間がテーマです。
本題の作品である『プレート527』(Plate 527 Movements, female, A-C: Spanking a child.) が収められているのは、第四巻:女性(ヌード)です。そして、これがこの作品を今回ここで取り上げる肝となるポイントになります。
あ、つまり、女性の基本動作のひとつとしてー
つまり、女性の基本動作のひとつとして、子供へのおしりペンペンが認識されていたということですね。無数に存在する人間の動作から、「お尻を叩いてお仕置きをする動作」をわざわざチョイスするのは、とても興味深い
なんてったって150年前の作品ですしー
150年前の作品ですし、人々の生活様式や考え方は大きく変わるものです。この古い写真セットからは、「お尻叩きのお仕置き」が日々の生活にがっつりと組み込まれていた時代を感じ、思いを馳せることができるわけですね
ちょっと
なんともスパンコ冥利に尽きる、見た目よりも奥が深い作品じゃないですか。
スパンキングよ、動け! 我々の夢と共に
さて、いい感じの連続写真が手元にあったとします。次にすることはだいたい決まっているはずです。そう、パラパラ漫画として、動かしてみることです。
最初に、「動画なんてない時代」とは言いましたが、それは見方によります。複数枚の絵を使って動いて見えるように見せること自体は、技術的にはそこまで高度なことではありません。古代からあります。
中国生まれの走馬燈も動画の祖先のひとつと言えますね
お盆とかでたまーに走馬燈付きの提灯があったりしますが、見ていると不思議な気持ちになります
マイブリッジの時代にも動く絵的な物はありました。ゾエトスコープというやつで、本体を回転させた状態で縦長のスリッドからのぞき込むと、中の絵が動いて見えます。
マイブリッジは、それを映写可能な形に改良します。ズープラクシスコープと言います。
この時点で、仕組みはほぼ映画と同じになってきました。この技術によって、マイブリッジの連続写真は大きな名声を得ることとなります。
人もつなぎ合わせれば動きます。
……しかし
あれ、このスパンキング写真の「プレート527」、モーションが連続していない……
横の行で繋がっていますが、連続モーションではなく、被写体に対してカメラが回転しています。しかもそれぞれ180度ですね。キーの子を含め横で全くポーズがずれていないこともあり、多分半円状に6台写真機を並べて同時に撮影したのではないかと思われます。
……いや、大変申し訳ないことに、管理人は今の今まで深く考えずにこのページを描いていました。パラパラ漫画を作れば面白いかなと思いまして。
あ、あれ
あれれ、かえでっち、大丈夫?
企画に暗雲が立ち込めてきてないですか?
だ、大丈夫ですよ。任せてください。動かしてみたら、意外と…… いい感じのおしりペンペンに……
……お、おう
はい、ストップ!
はい、みなさん! 反省会です
え~ またですか~
かえでさん、いい加減にして下さい。私忙しいんですけど
いや、ただでさえ、リアルチャイルド入りでちょっとリスクありなのに、この取れ高はないんじゃないでしょうか
せめて古写真を着色するとかさあ
せめて自分で実演するとかさあです
あーはいはい、わかりましたよ! 私がお仕置き受ければいいんでしょ!
この企画の担当の責任を取って、私がすっぽんぽんで、OTKされる連続写真を撮って、エントランスに飾りましょう
いや、馬の方に決まってるじゃないですか
すっぽんぽんで、四つん這いギャロップだね
なんなら師匠、クロップ持ってまたがってください
さ、サイアク……
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