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『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のスパンキングを一画素残らず満喫するガイド【FIFTHY SHADES その2】
BDSMドラマの金字塔「フィフティ・シェイズ」シリーズ3作を、スパンキングに注目して解説していくシリーズの2回目です。まだ見たことない方はもちろん、何度も見た方も新しい発見を得られるよう、色々と視点を変えてご紹介していきます。
スパンキングシーン 03: SMプレイ
さてさて、ついに鞭の出番です。ちょっとした駆け引きはありながらも、順調に仲を深めクリスチャンとアナ。ついにクリスチャンの赤い「プレイルーム」での実践に突入します。
このスパシーンの見どころは、作中最もしっかりと映し出されるアナのお尻。当時25歳(計算のズレあるかも)のダコタ・ジョンソン女史のめちゃくちゃ張のある臀部の筋肉と脂肪は、振り下ろされた乗馬鞭によって刹那歪み、適度な粘り気と共に革を反作用で弾き飛ばす。そんな美しい映像がしっかりと収められているシーンです。
まさかDVDで見ている人はいませんよね? Blu-rayかストリーミング以外にこれを見る選択肢はないですよ
さて体勢がちょっと特殊です。クッション付きの手枷を付けたアナは万歳の体勢で引き下げられた可動式の天井のに腕を繋がれます。こういうことです。
さて、この部屋の天井、一体どうなっているんでしょう? 実はアナが「プレイルーム」に初めて入った時、彼女が目線を上にふと上げた際に一瞬だけ天井が映っています。そこには並んだ六角形のフレームが。
メイキング映像等を見ればわかりやすいのですが、この「プレイルーム」天井全体がハニカム構造のフレームで構成されています
正確に言うとちょっと装飾の入った六角形なので、耐久性を高める、みたいな目的ではないことは明白です。もちろん、ここから吊るす用ですね。
シーンを少し遡って、アナとクリスチャンが会社の会議室で「契約」について詰めていくシーンで、
アナ「サスペンションって?」
クリスチャン「天井からロープで吊るす」
アナ「いったい何のために」
クリスチャン「君の快楽」
というやり取りがあったのを覚えている方もいるかもしれません。
結局アナはこのサスペンション・プレイを理解できず契約事項から削除してしまいましたが、このプレイルーム自体が大きなサスペンション装置になっていたというわけです。
余談ですが、クリスチャンが引き下げた可動式部分のフレーム、大きな「X」字状のクッションが付けられています。このことから、このフレームは床に対して垂直になるまで引き下がり、磔台になることも分かります。
そしてこのシーンでは腕を吊った状態で本番に入り、駅弁に持ち込みフィニッシュするという、お役立ち装置でもあります。
なにそれ一家に一台のギミックじゃないですか!
さて尻叩きに戻りましょう。
クロップがアナのお尻に当たった瞬間、いい感じに挿入歌が。曲はHannah Rueの「Crazy in love」。ちょっと妖しい雰囲気の中、狂おしい想いが歌われます。シーンのヴィジュアルとの相乗効果で少し官能的ながらも、そこまで艶やかなわけではない。どちらかというと、アナの初プレイにおいて「波のように打ち寄せる興奮」が表されているように感じます。安っぽくてすみませんが、擬音をあてるなら「ゾクゾク」って感じ。
またこのシーンは、スタンディング・クロップ・スパに加えて、ベンドオーバー・ハンド・スパ×2も付いてくる豪華なハッピーセットです。しかもベチン! という結構強力な平手。ちょっと長くなりすぎるので割愛しますが、どのそれぞれのスパは単体でも十分価値のある、魅力的なシーンです。
スパンキングシーン 04: サービスペンペンシーン
グレイ・エンタープライズ・ホールディングスのCEOクリスチャン・グレイより、アナスタシア様にとっておきのサービスシーンをお届けいたします
なんちゃってです
吹き替え版ではクリスチャンは「怒ってる。手が震えるくらいな」と言って、アナのお尻をペンしています。
なんというセクハラの言い訳
いい大人が本気で怒った上で、お尻ペンはないでしょう。これは許すまじ。こちらにも叩かせろ。
はい、英語版の元台詞では、
I am mad. Palm-twichingly mad.
怒ってる。てのひらが震えるくらいな。
palm は「てのひら」です。手のひらが震えるなんて、初めて聞いた。
つまり、怒りで「手」全体が震えているわけではないです。「てのひら」がピクピク疼いているんです。叩きたくて! こんな表現がさらっと出て来るなんて、さすがクリスチャン、スパンカーの鏡。
どうでもいいけど、担ぎ上げられたときと叩かれた時のアナの声(本人)を聞くと微笑ましくて、笑みがこぼれる管理人です。
スパンキングシーン 05: “おしおき”
カッコつきのお仕置きです。クリスチャンを理解したいけど理解できないアナが(感情的に)導き出した答えが、ベルトを使った本気のお仕置きを受ける、ということ。初めてのアナの方からの尻叩きオファーです。
といってもこのシーンは、なかなかコメントしにくいものがあります。
あえて付け加えるとしたら……
クリスチャンがアナのお尻を打った数は6回。
6って中途半端じゃないか? と思いますが、彼らの生活にはダース(=12)という単位が染み込んでおり、半ダース(=6)というものは半分にも3分の1にも調整できる、結構都合の良い値だったりするんです。
あと、クライマックスにふさわしい、ダークで美しい演出も、もちろん刮目して見るべきです。
しかしながらあれこれ言うのは野暮でしょう。この怒涛の展開のまま、アナとクリスチャンのドラマは次作の『フィフティ・シェイズ・ダーカー』になだれ込んでいくことになります。
というわけで、次回は『フィフティ・シェイズ・ダーカー』に作品を移していきましょう。それでは今回はこの辺で