木製スプーンの尻叩き底力
Topic

今回は海外でよく使われる木製スプーンについてお話ししましょうか。

さてさて、木製スプーンです。それは軽くしなやかで、かつ、ほどほどの威力を有するお尻叩き用具—— ではなく調理器具です。

とはいえ、日本の家庭にはそこまで常備されている物ではないんじゃないかとは思います。実際あっても使わないですよね。欧州などでは、スパイスやタネ類をビンから出したり、スープを飲むときなんかに使ったりします。ご家庭になくてはならない存在ですね。

日本で言うと、蓮華みたいな物でしょうか。蓮華が全ての日本人家庭にあるかというと、微妙ですが……

そんなわけで、家庭にある木製の取手付きの物の宿命として、子供のお尻叩き道具として使われているわけです。なにせ機動力がパドルなんかと比べて桁違いですからね。もちろんその分威力は落ちますが。いや、威力は落ちるんですが、それがまたポイントだったりします。

つまり、別に大した罪を犯していない子供に対して、例えば、料理をして居たら子供が寄ってきてこそっとつまみ食いをした。こらお前、お仕置きだ! ってなわけで膝に乗せたりパドルを持ってきたりしていたら、流石の私でも「いやあちょっと」と思います。

刑法の世界ではこれを「罪刑均衡の原則」なんて言う言葉があります。悪いことをしたらそれ相応の罰を与えましょう、この「相応」は、少なすぎても多すぎてもダメで、「相応」であることが大事ですよ、ということ。そう考えると、つまみ食いくらいのおいたをした子供に、その場で、いわゆるオンザスポットで軽くお仕置きするには、木製スプーンはぴったりなんじゃないかと思います。スパーンって。


いやいや、こんな弱そうな道具がお仕置きに使われるわけないじゃんって疑っているそこのあなた。Wikipediaの「木製スプーン」のページをご覧ください。

https://en.wikipedia.org/wiki/Wooden_spoon


まさかの体罰の象徴としての例が挙げられています。いやあ、調理器具(もしくは食器)でしょう。Wikipediaに体罰の用途が載るんですか。これを見るだけで、西洋の生活にお仕置きがどれだけ根付いていたかがわかりますね。

一方日本では、連続テレビ小説「ごちそうさん」で、主人公め以子(杏……の幼少期役の子役さん)がお盆でお尻叩きの刑に処されるシーンがあると、食事用具で尻なんか叩くな! とクレームが入る次第。

ここで重要なのは、虐待をするな、ではなく食器を使うことが問題という。これもちょっと面白い見解なので、また掘り下げてみようと思います。


木製スプーンに戻りましょう。この、与える方も簡単で受ける方もそんなに痛くないけど、お仕置きという記号は持っている。そんな特徴にぴったりの用途があります。罰ゲームです!

ご存知の方もいるかもしれませんが、チェコでポピュラーなゲームにVařečková Challenge(ヴェレチコヴァ チャレンジ)というものがあります。これは、交互にクイズを出し合って、間違えたり答えられなかったりしたら、木製スプーンでお尻をビシッと叩かれるというものです。

YouTubeでもかなりの数の動画がUPされており、これだけでもチェコ語を頑張って覚えるモチベーションになりますね! え、ならない?


余談ですが、西洋ではこの木製スプーンをお尻叩きのために進化させたフェルールなんていうお仕置き用具もあるんです。

作ったもん勝ちですね……

Recommended